東方という村社会
◇東方界隈は閉鎖的だ(tarou00の日記)
これには激しく同意します。では何でそう思うかというと、まず東方の二次創作について解体しなければいけません。すごく端的に言ってしまうと、界隈全体としてライトなユーザーを認めたがらない風潮があるように思う。(中略)だからきっと、最近東方にガンガン外部大手が参入してくることで、心中穏やかでない既存ファンも多いんじゃないかしら。
東方の二次創作の多くは、引用元でも語られている通り界隈全体の共通認識の上で行われている、ほぼ三次創作に近いものがあります。他方、それを理解しつつ新しい解釈を加える、つまり二次創作に近い作品を作る人もいます。
問題はここで、他のジャンルなら「設定と違う」と一蹴されて終わるものが、東方の場合それが新しい共通認識として認められる可能性を含んでいます。公式作品発表から長い時間が経ったものについては設定付けがほぼ終わってしまっているものも多いですが、風神録や緋想天、地霊殿などの新規作品においては設定の余地が充分に残されています。
既存の住人としては、新規参入者(=共通認識を知らない可能性の高い人)が新しい設定を作ることに不安を覚え、特に影響力の強い新規参入者に対して厳しくなってしまうのではないでしょうか。
また、東方二次創作だけに触れ、それを元に三次創作する人も同じように嫌われます。 原作に触れずに二次創作する人のことを俗にジャンルゴロと呼ぶのですが、東方に限って言えば、界隈の共通認識を一次設定と混同してしまうことで無自覚でジャンルゴロと呼ばれる状態に陥っている人も中にはいるようです。そういうことを防ぐために、原作に触れろという意味合いを込めてノーマルクリア必須のテンプレなどが出来たのではないかと思います。
では、それら共通認識はどうやって知ることができるかというと、東方村(後述)の各コミュニティについて知るか、既刊の同人誌を読むことで雰囲気を掴む努力が必要です。しかしそれでも過去の歴史に触れるのは難しいでしょうし、古い同人誌は入手が困難ということもあります。
ちなみに、東方界隈における共通認識は何かを書こうとすると「東方文化論(仮)」が必要なくらい多大になってしまう気がします。
共通認識についてもう少し考えてみると、その根底には『公式設定の遵守』というのがあるような気がします。東方は他の作品に比べ公式設定が少ない分、それだけは守ろうという意識が強いよう感じます。なので、新規に入ってきた人でなくても公式設定を守っていないものについては叩かれていることがあります。
では、公式設定とは何だ・どれだというと、これがまた東方の特異な点で、一般的な作品と違い原作が多ジャンルにまたがっているため、網羅するのは大変です。また原作の大本の作品はSTGという性質上、ゲームの苦手な人にとってはゲーム上の公式設定を見るのも簡単ではありません。(もし本当に「見たい」ならば手段を選ばず見ることはできると思いますが)しかもそれで分かるのは互いの呼称や口調などに留まり、共通認識として知られているような設定はほとんど見られません。
東方村?
先ほどから「叩かれる」と散々言ってますが、では一体どこから叩かれるのか。
以前東方界隈をまとめてみたとき、東方界隈に存在するコミュニティ ―仮に「東方村」としておきます― について言及するかを悩んだのですが、結局書きませんでした。それは叩かれそうだったからだけでなく、共通認識を持った人たちのコミュニティに外の人間が入り込み、崩壊まではいかなくても荒れてしまう可能性があったからです。ある程度「分かっている」人達の集い場に「分かってない」人を招くのはやはり問題があります。
そういうわけで、東方村が具体的にどこなのかを列挙することは出来ますが、あえて自粛した上で話を進めます。
村の機能を分類すると、「文化、設定を育む場所」と「議論する場所」に分けられます。
前者は、絵や小説を投稿するコミュニティであったり、キャラクタ・作品設定について語り合う場所を指します。また、人気投票や最萌トーナメントなどのでも突発的に新しい設定が数多く作られてきました。
それらの設定は同人誌から拾われたものであったり、コミュニティの中で生まれて同人誌で採用されることが繰り返され、共有認識として定着していくことになります。
後者は、界隈の動向を監視したり、問題提起などをしているコミュニティです。叩かれるというのは、ここで言及されることから始まると言っても良いと思います。
ただ、これは言ったらいけない気がするんですが、ここで叩かれてもあまり効果はないような気がします。たとえば、以前、原作を無視した設定で本を書いたりト○○などで叩かれたサークルがあったような気がしますが、未だ平然と存在しているのが現状です。これは例が極端すぎるかもしれませんが、東方界隈には、東方村に入っていない人も居て、そういう村人でない人は、内部で叩いてもあまり効果はないような気がします。(とはいえこんなことを書いている自分が叩かれたら効果は抜群だと思います。)
村社会からの開放
ではどうすれば東方村という閉鎖的な村社会を解放できるのか。
ひとつは、界隈の共通認識を体系的にまとめて公開する方法。本来は各々がコミュニティの過去ログを読み返したりして、東方文化が出来る過程を追体験するのが望ましいのですが、それを全員に求めるのはいささか酷と言えます。
まとめを作ることで皆が同じ知識を共有できるようになれば、新規参入障壁が低くなり、新参古参の意味合いが薄れていくのではないでしょうか。ただ問題があるとすれば、それを重視しすぎたりジャンルゴロと呼ばれる人たちの参入を招いてしまう可能性があることです。また、古くから共通認識を作り上げてきた自負の在る人達の中には快く思わない人も居ると思います。
もうひとつは、あるがままを受け入れて、どんな二次創作も許容できるような雰囲気・空気を作っていく。……言ってはみたものの、これは現状では無理な気がしますね。
コメント
コメントの投稿
TB
http://sui37.blog51.fc2.com/tb.php/451-c8b59c73
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
[同人]東方二次の閉鎖性
まじめな記事なので上においてみる。 「東方界隈は閉鎖的だ」や「東方という村社会」をはじめとする「東方界隈の閉塞性」を問う記事を見て、東方二次創作で数年やってきた身としてはどうにも違和感があったのだけれど。 その原因というか、視点が間違っているんだなという
【ゲーム】東方系記事のまとめ
また東方熱再来なので、まとめを先に作っておく。
・【ゲーム】東方系記事のまとめ・2007年度
・罠符「キャプチャーウェブ」
・夜符「ナイトバード」
それと、東方知らない人向けに、参考サイトをいくつか。
▽参考サイト
▼Wikipedia
・東方Project - Wik...


